三菱UFJグループはウランバートル事務所を閉鎖する
三菱UFJグループはウランバートル事務所を閉鎖する
日本の三菱UFJグループは、2013年12月にウランバートル市に同行の事務所を設立した。それ以来、オユトルゴイ鉱山事業の投資をはじめ、日本からの鉱業機械や設備輸入の支援、モンゴルの金輸出における前貸などの大規模な事業に対する融資、2013年はモンゴル開発銀行発行のサムライ債券への投資にも参加し、モンゴルの経済発展に貢献してきた。さらに、社会貢献の観点でモンゴル国立大学の優秀な学生104人に三菱UFJ銀行の奨学金を授与してきた。同行は、ウランバートル事務所を10年目の節目の6月に閉鎖するが、今後もモンゴルの経済発展に資するサステイナブル・ファイナンスのサポートを継続していきたいという。モンゴルの経済成長を支えた世界のメガバンク三菱UFJ銀行のウランバートル事務所の菊地一好所長はモンゴルの金融とビジネス環境について「モンゴルの重要成功要因が何か。資源輸出か、製造業か、それとも農業・食料か、或いは貿易立国かを考えるべき。輸出立国を目指すとしたら中国・ロシアに囲まれた地政的リスクが問題となる。農業・食料においては厳しい気候の中、一年中の安定生産を解決する必要がある。製造業が殆どない中、技術立国としての成長モデルに課題がある。成長戦略のビジュアル化、政府予算で賄えるものと外部調達で賄うものを明確にし、どの省庁も同じ方向を向いて、積み上げ型で一歩づつ議論を行い、国家の成長戦略を支える官民がワンチームとなり、それを支える持続的システムを構築することで投資家や金融機関のサポートを得られ易い環境を作れるのではないだろうか」と述べた。三菱UFJグループウランバートル事務所は撤退しますが、グローバルバンクとしてはモンゴルをマーケットとして捉え、オフショアからサポートしていくスタンスに変わりないという。そこで、重要成功要因構築に加え、脱炭素と持続可能な開発に向けた戦略がポイントとなる。加えて、大型プロジェクトを金融面からサポートをしていくために、官民連携も重要だ。日本とモンゴルの輸出入の関係で見ても、モンゴルは輸入過多であり、モンゴル政府の期待は国の輸出を活性化するためEPAをもっと活用してほしいとのこと。
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