「生活困窮者のための就労を中心とした自立支援システム強化プロジェクト」に署名

Odgerel 2023-01-04 04:01

政治

「生活困窮者のための就労を中心とした自立支援システム強化プロジェクト」に署名した。

1月3日に「生活困窮者のための就労を中心とした自立支援システム強化プロジェクト」のRecord of Discussionにウヌルバヤル労働・環境保障省の事務次官及び田中伸一JICAモンゴル事務所長が署名した。モンゴル国では、鉱物資源開発の発展により急激な経済成長が見られ、その経済成長を基盤とした貧困削減に取り組んできた。しかしながら、2016年の貧困率は29.6%まで上昇し、2020年には27.8％と高い水準が続いている。このような状況を踏まえ、同プロジェクトは、モンゴル政府が実施している雇用促進プログラムのサブプログラムである「雇用準備サブプログラム」について、雇用の準備に必要な支援を提供する自立生活支援サービスの機能を新たに導入できるよう制度改善を行うことを目指している。その実現に向け、同サービスの運用に実績のある日本の知見を集約し、モンゴルの文脈に沿った制度の改善を行うための協力を実施するとのこと。同プロジェクトにより、福祉に生計を依存していた生活困窮世帯・者が就労に至り、経済的に自立した生活を営めるようになることを期待している。また、モンゴル政府が掲げる「福祉から就労へ」の転換が推し進められ、社会福祉予算の支出削減による財政健全化に繋がることも期待される。これまでJICAは「モンゴル国障害者就労支援制度構築プロジェクト」において障害者の就労に関する支援についての実績を有している。が、同案件で目指す「生活困窮者向けの就労支援」については、JICAの中でも初めての取り組みだそうだ。