格付け会社フィッチ・レーティングスがモンゴルの経済見通しを「安定的」と格付けした
格付け会社フィッチ・レーティングスがモンゴルの経済見通しを「安定的」と格付けした
格付け会社フィッチ・レーティングスがモンゴルの長期債と短期債について「B」を維持、その見通しを「安定的」と格付けしたことを16日に明らかにした。フィッチは、格付け維持の原因に持続的な経済成長、財政及び行政の改善を挙げながら、脆弱な経済構造と環境変動の影響に対する外部緩衝不足が急激な不安定をもたらす要因だと問題視した。フィッチは、「2018年度は、国内総生産の2.6%に当たる黒字転化した。政府は新たな方策を講じておらず、2019年上期中の歳入と歳出が共に拡大した」とした。さらに、「2020年の総選挙を前に歳出が急に増加し、黒字収支を維持できるかは不明だ」と内政リスクを指摘した。急速な経済成長を背景に政府負債も縮小基調だという。フィッチによると、政府負債は2019年末期にかけて対GDP比60%までに下がり、その後も2020年からだんだん下がっていくとの見方である。フィッチは「国際通貨支援が遅れているにもかかわらず、外貨準備金は増加基調となった。外貨準備金は2017年に対して2019年5月末時点で3倍の約37億米ドルとなる。」としながら、「モンゴルへの投資に対する財政的な脆弱性は依然として強い。経常収支赤字や対外債務圧力などは、投資家信用を失いかねない要因だ。その上、資源輸出と輸出市場が中国という限定性は、外的刺激に対する脆弱性をもたらしている」と懸念を表した。さらに、フィッチは、成長率が2018年に6.7%、2019年第一四半期に8.6%となり、経済の持ち直しが順調に進んでいるとし、その要因に「オユトルゴイ鉱山開発投資と国内消費の拡大」を挙げた。
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