モンゴル高専
モンゴル高専
モンゴルには日本式の高専つまり工業高等専門学校が3校ある。私立のモンゴル高専と新モンゴル高専、そして国立科学技術大の付属高専である。いずれも2014年に開校した。モンゴルの高専は、日本の高専を卒業したモンゴル人が創設を呼び掛けてできた。当時の教育大臣ガントゥムルさんは仙台高専と長岡技術科学大を卒業しており、日本の教育制度に理解があって計画が進んだ経緯がある。新モンゴル高専のボヤンジャルガル校長は、佐世保高専、千葉大工学部と大学院を卒業した。モンゴル高専をつくったガンバヤルさんも東京高専を卒業している。一方、モンゴル高専には、電気電子工学の日本人教員が6人いる。このうち2人は日本語の教員である。日本語教育に力を入れているのは、卒業研究と並行して、日本の高専や大学に入学する準備をさせるためだという。もちろん、日本企業への就職も視野に入れている。モンゴル高専の技術移転センター長を務めるガンオドさんは、新モンゴル高と宇都宮大工学部を卒業した。技術移転センターでは、溶接、旋盤、プレス加工などの基礎技術をたたき込んでおり、また野菜の水耕栽培や家畜の排せつ物からメタンガスを作る技術開発も行っている。国立科学技術大学の付属高専で化学を教えるエルデネボロルさんは、新モンゴル高と千葉大工学部と大学院を卒業している。今年は、モンゴルの高専が初めての卒業生を送り出すことから、提携や交流先の仙台高専など日本のいくつかの高専は、日本企業に、モンゴルの高専卒業生の採用、受け入れを働きかけている。
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