モンゴル語の著書や新聞、雑誌を滋賀県立大学で閲覧できる

Odgerel 2018-03-20 07:03

歴史

モンゴル語の著書や新聞、雑誌を滋賀県立大学で閲覧できる

モンゴル語研究の先駆者で、大阪外国語大学の教授を務めた棈松源一さんが所蔵していたモンゴル語の著書や新聞、雑誌1000点以上が整理され、滋賀県彦根市の滋賀県立大学で閲覧できるようになった。戦時中に日本の影響を受けた出版物も含まれており、研究者は「日本の支配政策や社会状況が見えてくる。」と話している。1980年代の比較的新しい時代のものもあるが、整理を進めてきたモンゴル文学が専門の内田孝講師らが特に注目するのは、モンゴルの一部地域が満州国に含まれていた第２次世界大戦中の出版物である。1943年から1945年まで隔月で発行されたモンゴル語の雑誌「イフ・フフ・トグ」日本語にすると「大青旗」は3冊あり、１冊には「偉大なる日本軍の血の功績」、「アメリカとイギリスの科学的戦争の方法」といった章がある。日本を鼓舞するような内容で、吉川英治の「宮本武蔵」など日本の小説も掲載されていた。内田さんは「当時、モンゴル人の若者は満州国や日本に留学し、医学、教育学、文学などを学んだ。出版物の研究で、日本がモンゴルの近代化に与えた影響がさらに明らかになるだろう。」と期待している。