エルデネブレン水力発電所事業は着工から19年後に投資回収が完了する
エルデネブレン水力発電所事業は着工から19年後に投資回収が完了する
モンゴルはエネルギー政策の基本方針としているのは、エネルギーの安定供給、エネルギー源の海外依存から脱却し、新たなエネルギー源を構築する、電力需要急増を国内発電事業で補完することだ。その一つは、西部地域へ電力の安定供給を担うエルデネブレン水力発電所で、電力の海外依存から脱却できる第1歩と期待されている。西部地域の消費電力は約35MW。ホブド川で設置されるエルデネブレン水力発電所は出力90MWで、需要と供給のバランスからすると、発電量は消費電力を3倍も上回るとのこと。モンゴルにとっての最適なエネルギーは水力と言われているが、モンゴルは大水力発電所を有しておらず、既存のタイシル水力発電所とドゥルグン水力発電所がともに中小水力発電所に分類されている。エルデネブレン水力発電所事業は着工から19年後に投資回収が完了すると見込まれている。西部の5県は消費電力の76%をロシアから輸入しており、残りの24%をドゥルグン水力発電所で賄っている。モンゴルは年間、総額4000億トゥグルグの電力を国外から買っている。エルデネブレン水力発電所の建設に当たって土地収用と住民の移転を行わなければならない。移転対象は270世帯に及ぶ。一方、政府は建設事業促進に向けて移転対象世帯に対して賠償する方針で、具体的な解決策を探っている。貯水池の予定場所における84ヶ所にある歴史・文化遺産206点を保全するために相当の予算を計上している。水力発電所の発電コストは、火力発電所に比べるとかなり安く、その分電気料金を値下げることも可能になる。貯水池などは付近の湿度上昇と牧草地の再生につながる。魚を養殖する環境もでき、観光と養殖業が可能になる。ホブド県エルデネブレン郡、ホブド郡、ボヤント郡において灌漑農業を開発できるようになるとのこと。
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