日本人がモンゴル製レザーブランド「HushTug」を立ち上げた
日本人がモンゴル製レザーブランド「HushTug」を立ち上げた。
日本の鳥取県鳥取市出身の戸田貴久さんが2017年にモンゴルに移住し、モンゴル製レザーブランド「HushTug(ハッシュタグ)」を立ち上げた。ネット販売のみですが、高品質・低価格が評判を呼び、2021年度の売上高は、前期比約150%増の2億3460万円。ブランド名のハッシュは英語で“静める”、タグは強く引っ張るという言葉で、〈大量生産・大量消費を静め、次の時代のアパレル業界をリードする〉という意味。シンプルでありながら高級感があり、価格は、本革を使用する他のブランドの半分程度と安い。レザーの本場であるイタリアにも輸出されている高品質なモンゴル製レザーを使用し、金具などの部品は日本のYKK製。工房の運営から商品の企画開発、販売まで全て自社で行っている。モンゴルの根幹産業は資源の転売だ。鉱物やカシミヤ、薬草など豊富な自然資源があるが、いずれも加工して売る術がなく、諸外国に安く輸出されている。「そこに付加価値を付けて売ればビジネスになる」と考えて、選んだのがモンゴルレザーだったと戸田社長が話していた。モンゴルでは革製品の原料となる牛革がものすごく安く手に入り、品質も革製品の本場イタリアに輸出できるほど高い。納得のいく商品ができたのは2018年10月で、手始めにクラウドファンディングをしたところ、予想以上に売れた。そこで、当面インターネットのみで販売することを決めたとのこと。ネット販売を本格的に始めた2019年12月には840万円、その翌年には2000万円超、そして2021年末には3000万円弱と、着実に顧客を増やしている。「当面の目標は月商1億円。いつかはモンゴルに一大レザー産業をつくりたいね」と戸田社長が話している。
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